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ガラスの熱割れとは?見分け方・対応方法など実例で解説

最新更新日 2026年07月14日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

今回は、賃貸マンションやアパートで発生することがある「ガラスの熱割れ」について、実例をもとに解説します。

本記事は、当社YouTubeチャンネルで公開している
「窓ガラス熱割れ対応~品川区一棟マンション~」
という動画の内容を、文字で整理したものです。

熱割れは地域や建物の種類を問わず発生する可能性があり、賃貸管理では比較的よくあるトラブルの一つです。しかし、初めて遭遇すると「誰かがガラスを割ったのではないか」「防犯上危険ではないか」と不安になる入居者様も少なくありません。

熱割れとは?まずは原因を理解する

熱割れとは、ガラス内部の温度差やワイヤーの膨張・収縮によって自然に発生するひび割れです。

特にワイヤー入りガラスで発生しやすく、外部から強い衝撃を受けなくても割れてしまうことがあります。

ワイヤーは金属でできているため、

夏と冬
昼と夜
日なたと日陰

などの温度変化によって膨張・収縮を繰り返します。

その応力が長年蓄積され、あるタイミングでガラスが耐えられなくなると、「ピキッ」という音とともにひびが入ることがあります。

つまり、多くの場合は飛来物や人為的な破損ではありません。

熱割れの見分け方

現地で確認すると、熱割れには代表的な特徴があります。

>ワイヤー入りガラスであること

最も多いのは、ガラス内部に金網(ワイヤー)が入っているタイプです。

防火や防犯を目的として設置されることが多く、マンションやビルではよく使用されています。

衝撃を受けた跡がない

飛来物や物をぶつけた場合は、一点に傷が付き、そこから放射状にひびが広がることが一般的です。

一方、熱割れでは衝撃痕が見当たらず、ガラスの端付近から一本のひびが伸びていくケースが多く見られます。

この2つがそろっていれば、熱割れである可能性は非常に高いと考えられます。

初期対応で最も重要なのは入居者様への説明

熱割れが確認できたら、最初に行うべきことは入居者様への説明です。
多くの方は熱割れという現象をご存じありません。

そのため、

誰かが侵入しようとしたのではないか
台風の飛来物が当たったのではないか
隙間風や虫が入るのではないか

と心配されることがあります。

そこで、「これは自然現象で発生する熱割れです。」ということを、まず丁寧に説明します。

また、「見た目はひびが入っていますが、すぐに穴が開いたり、隙間風が入ったりする状態ではありません。できるだけ早く交換を手配しますので、ご安心ください。」とお伝えすると、多くの入居者様は安心されます。

初期対応では、不安を取り除くことが非常に重要です。

見積もりは写真と寸法で依頼できることが多い

続いてガラス業者へ見積もりを依頼します。

もちろん現地調査が最も確実ですが、業者の訪問まで数日から1〜2週間かかることもあります。

その間に入居者様から問い合わせが入ることも少なくありません。

そこで弊社では、

ガラスの縦寸法
ガラスの横寸法
ガラス全体の写真
熱割れ部分が分かる写真

を準備し、業者へ送ることが多くあります。

ガラス枠の内側寸法を正確に測れば、現地調査を待たずに概算見積もりを作成してもらえるケースも少なくありません。

古い建物はガラスの厚みに注意

一つ注意したいのが、1970年代以前に建築された建物です。

当時は現在より厚いワイヤー入りガラスが使用されていることがあり、寸法だけでは交換できないケースがあります。

また、ガラスの柄も現在とは異なる場合があります。

築年数が古い建物では、「古い規格のガラスかもしれません。」と事前に業者へ伝えておくと、その後の対応がスムーズになります。

熱割れは火災保険が利用できる場合もある

熱割れは、オーナーまたは入居者の加入している火災保険で補償されるケースがあります。

特に入居者様の保険では、「ガラスの熱割れは入居者負担とする」という契約内容になっていることが補償条件となる商品もあります。
しかし、実務では契約書の提出を求められた経験はありませんが、保険会社や商品によって条件は異なります。

また、補償されたとしても自己負担額が発生する場合や、全額支払われない場合もあります。

そのため、オーナー様が火災保険へ加入する際には、「熱割れは補償対象になるのか」という点を事前に確認しておくことをおすすめします。

区分マンションは共有部分かどうかを確認する

区分マンションでは、窓ガラスが管理組合の共有部分となっているケースが多くあります。

そのため、熱割れが発生した場合は、まず管理会社や管理組合へ確認しましょう。

規約上、「区分所有者で対応してください。」となっていれば、ご自身または入居者様の保険を利用する流れになります。

一方、一棟マンションや一棟アパートでは管理組合がないため、オーナー様または入居者様の保険を活用しながら対応するケースが一般的です。

まとめ|熱割れは落ち着いた初期対応が重要

熱割れは決して珍しいトラブルではありません。

重要なのは、

熱割れかどうかを正しく判断する
入居者様へ原因を丁寧に説明する
写真と寸法を早めに取得する
保険適用の可能性を確認する
区分マンションでは共有部分かどうかを確認する

という流れで対応することです。

初期対応を適切に行うことで、入居者様の不安を軽減でき、工事や保険手続きもスムーズに進められます。

熱割れは全国どこでも発生する可能性がありますので、ぜひ今回の内容を今後の賃貸管理の参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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