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募集図面(マイソク)で差別化する方法

最新更新日 2026年06月03日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

空室募集を任された不動産会社は、問い合わせのあった一般の方に送るためや、他社の不動産業者が来店客に紹介するために、基本的に「募集図面(マイソク)」を作成します。

賃貸オーナーの多くは不動産会社の前に貼ってある募集図面を見にすることはあっても、ご自身の物件がどのような図面になっているのか、しっかり把握しているという方は少ない印象があります。
しかし、特に他社が来店客に物件を紹介する際、複数の図面を見せながら「どの物件を内見するか」を相談するため、募集図面が魅力的だとその分内見に至る可能性も高まります。

空室対策においては意識する必要のある「募集図面」について、どのような点に気を付けるべきか、また具体的な対策方法について解説します。

本記事は、当社YouTubeチャンネルで公開している
「募集図面(マイソク)による差別化」
という動画の内容を、文字で整理したものです。

メラビアンの法則

人が相手から受ける印象には、以下のような割合で影響すると言われています。

言語情報:7%
聴覚情報:38%
視覚情報:55%

つまり、言語や聴覚より、「視覚情報」の影響が大きいことが分かります。
賃貸募集に置き換えると、営業担当者が「この物件は良いですよ」と説明することよりも、写真を見た瞬間に「何となく良さそう!」と感じてもらえるかどうかが重要です。

そのため、物件写真の撮影はもちろん、その写真を募集図面に盛り込むことが大切になります。

写真が多い図面は印象に残りやすい

文字情報ばかりの募集図面が並んでいる中に、きれいな写真が多く盛り込まれた募集図面があると、それだけで目を引きます
特に、室内の雰囲気が分かる写真がしっかり掲載されていると、お客様は内見前に生活イメージを持ちやすくなります。

募集図面は、不動産会社に完全に任せきりにするのではなく、賃貸オーナーも意識して、見せ方を工夫することが重要です。

募集図面に最低限入れておく情報

写真を重視するといっても、文字情報が一切不要というわけではありません。
以下の情報は最低限入れておきましょう。

物件を特定する情報

建物名
所在地
専有面積
間取り
交通
築年数

金銭情報

賃料
管理費
敷金
礼金
更新料
初期費用に関わる項目

事前に知ってほしい重要事項(一例)

禁煙物件
定期借家契約
ペット可の場合の制限(動物の種類や頭数)
楽器可な場合の制限(楽器の種類)
事務所利用の場合の注意事項(賃貸人インボイス無や不特定多数の出入り可否など)

ネットで確認できる情報は不要

オートロック、バス・トイレ別、温水洗浄便座などの設備情報は、インターネットの検索条件で確認されることが多い項目です。

家探し人や客付け業者は、すでに希望条件で絞り込んだうえで物件を比較していることが多いため、募集図面に細かくすべてを載せる必要はありません。
もちろん、特徴的な設備であれば記載してもよいですが、図面全体が文字で埋まってしまうと、写真の印象が弱くなります。

募集図面では、文字情報を必要最低限に絞り、写真で物件の魅力を伝えることを意識した方がよいと思います。

写真を多く、等間隔で配置する

写真を多く載せることは重要ですが、ただ並べればよいわけではありません。
よくあるのが、写真はたくさん入っているものの、配置がバラバラで見づらい図面です。

人は、感覚的に整っていないものを見ると、少し落ち着かない印象を受けます。
せっかく良い写真を使っていても、配置が雑だと図面全体の印象が悪くなってしまいます。

写真を配置する際は、次の点を意識するとよいです。

写真のサイズをそろえる
縦横のラインをそろえる
等間隔に並べる
余白を適度に取る
写真同士を詰め込みすぎない

特に、縦写真と横写真が混在する場合は、配置が乱れやすくなります。
可能であれば、同じ比率の写真をそろえて配置すると、見やすい図面になります。

募集図面の作成を依頼する場合のポイント

賃貸オーナーの立場では、まず管理会社や募集会社に「写真を多めに入れた募集図面にできませんか」と相談してみましょう。

ただし、不動産会社によっては、自動で図面を作成するシステムや昔ながらのシステムを使っていることがあり、写真を自由に配置できないケースもあります。

作成された図面が十分に良いものであれば問題ありません。
しかし、少し物足りないと感じる場合には、賃貸オーナー側で写真を提供したり、場合によっては図面案を作ったりすることも検討してよいと思います。

募集図面はPowerPointでも作成できる

募集図面というと、専用ソフトがないと作れないと思われるかもしれません。
実際には、弊社はPowerPointで作成しています。
一度フォーマットを作ってしまえば、写真や文字を差し替えるだけで修正できるため、非常に使いやすいです。

また、Excelでも作成できます。
私の修業時代はAdobe Illustratorで作成していましたが、遠方の集合住宅を購入し、それを満室にするプロジェクトに携わった際、地元の不動産会社に募集をお願いしました。
そのときは、自社で現地写真を撮影し、募集図面を作成して提供しました。

その結果、募集がスムーズに進み、比較的早く満室になりました。
その際、先方の不動産会社からの要望にそってExcel形式で提供しました。

ひな型の作成方法

デザインを一から考えるのは大変だと思います。
最近では、AIを使って資料作成を補助することも可能になってきています。

文字情報と写真を整理し、「募集図面のたたき台を作ってほしい」と依頼すれば、たたき台となるものを作成してくれます。
それをもとにパワーポイントやエクセルで再現すれば、あとは情報や写真を入れ替えるだけとなります。不慣れな方はそれが大変かもしれませんが・・・

おわりに

今回は、募集図面(マイソク)による差別化について解説しました。

募集図面は、単なる物件情報の一覧ではありません。
複数の競合物件が並ぶ中で、「この物件を見てみたい」と思ってもらうための重要な資料です。

賃貸オーナーもぜひ一度、ご自身の物件の募集図面を確認してみてください。
そして、写真の見せ方や情報の整理によって改善できる点がないか、検討していただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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