今回は、弊社で管理している目黒区内の1棟ビルで実際に発生した雨漏りへの対応事例を紹介します。
本記事は、当社YouTubeチャンネルで公開している
「雨漏り対応~目黒区一棟ビル~」
という動画の内容を、文字で整理したものです。
雨漏りというと大規模な防水工事を想像される方も多いと思いますが、原因を正確に特定できれば、最小限の工事で解決できるケースも少なくありません。
強風を伴う雨の日だけ発生する雨漏り
ある日、テナント様から「天井から水滴が落ちてくる」というご連絡をいただきました。
現地を確認すると、コンクリート打ち放しの天井から漏水していることを確認しました。

さらに状況を詳しく確認すると、普段の雨では問題なく、強風を伴う雨の日だけ雨漏りが発生することが分かりました。
この情報は、雨漏りの原因を特定するうえで非常に重要な手掛かりになります。
建築図面から原因箇所を絞り込む
雨漏りや漏水対応では、まず建築図面を確認することが重要です。
図面をもとに漏水位置の真上を調査したところ、上階のパイプスペース付近が原因である可能性が高いと判断しました。
鉄筋コンクリート造では水が横へ伝うこともありますが、実際には真上付近が原因となるケースが多くあります。
そのため、図面を確認しながら原因を絞り込むことで、調査範囲を大きく減らすことができます。
なお、紙の図面しかない建物は、事前にデータ化しておくと漏水調査だけでなく、今後の修繕や設備管理にも役立ちます。
散水試験で漏水原因を特定
現地調査では、パイプスペース内の配管周辺や扉枠の隙間など、いくつか気になる箇所が見つかりました。
そこで、実際に散水試験を行いました。
下階のテナント様と日時を調整したうえで、2Lのペットボトルに入れた水を怪しい箇所へ順番に流していきます。
すると、下階で実際に漏水を確認できました。

この結果から、原因箇所をほぼ特定することができました。
散水試験は、雨漏り原因を確認するための非常に有効な方法です。
応急処置と防水塗装で再発を防止
工事までの間に再び強風を伴う雨が降る可能性もあったため、まずはビニール袋を使って応急処置を行いました。

その後、防水業者へ部分補修の見積もりを依頼したところ、約4〜5万円で施工可能との回答でした。
今回は、大規模修繕工事を行っている防水専門業者へ相談し、現場で余っていた塗料を活用していただくことで、費用を抑えながら施工することができました。

補修後も散水試験で再確認
防水塗装が完了した後、再度散水試験を実施しました。
前回と同じ箇所へ水をかけましたが、漏水は一切発生しませんでした。
原因を特定したうえで補修を行い、その後に散水試験で再確認することで、安心して工事を完了することができました。
まとめ|雨漏りは原因特定が最も重要
雨漏りが発生すると、「屋上全体を防水しなければならない」と考えてしまうことがあります。
しかし実際には、
雨漏りが発生する天候
建築図面の確認
現地調査
散水試験
を組み合わせることで、原因を特定できるケースは少なくありません。
原因が分かれば、必要最小限の補修で解決でき、修繕費用も大きく抑えられる可能性があります。
漏水や雨漏りが発生した際は、まず原因を正確に把握し、その原因に対して適切な補修を行うことが、早期解決への近道になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


