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新築や用途変更で必要な「建築確認」とは

最新更新日 2026年03月03日
執筆:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士 三好 貴大

新築や建て替えを行う際には、原則として事前に計画している建物を建築して良いかどうか行政に確認してもらう「建築確認」が必要になります。
また、竣工時には法律に適合して建築されたかどうかの確認をしてもらう「完了検査」もあります。

これらの全体像の流れや、どのような場合に建築確認が必要となるのか、最低限知っておきたい知識について解説します。

本記事は、当社YouTubeチャンネルで公開している
「建築確認」
という動画の内容を、文字で整理したものです。

「建築」とは何か

大家さんや管理会社にとって最も関係する機会が多いのは「新築」です。

・駐車場だった土地に新たに建物を建てる
・老朽化した建物を解体して建て替える

これらは典型的な「建築」に該当します。
しかし、建築基準法では、既存の建物に「上階を増やす」「横に付け足す」といった「増築」と、既存建物を大規模に改修する「改築」なども「建築」に含まれます。

最近は改築が増えている

鉄筋コンクリート造の建物を解体し、その廃材を処分するには多額の費用がかかります。
さらに建築費も高騰していることから、建て替えでは採算が合わないケースが増えています。

また、現在6階建ての建物であっても、法規制の変更により建て替え後は4階建てなど従前より小規模になってしまうケースもあります。

そのため、
・既存の躯体を活かしながら改修する≒リノベーション
という選択肢を取ることが増えており、これも内容次第では「改築」に該当します。
このように、新築だけでなく増築・改築を含めた行為を総称して「建築」と呼びます。

用途変更と建築確認

新たに建築する場合だけでなく、建物の用途を大きく変更する場合にも確認申請が必要となることがあります。

近年多く見られたのが賃貸住宅から民泊への用途変更です。
民泊には住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)のほか、旅館業法や簡易宿所に関する規定など、どの許可を得て運営するかによって該当の法令が関係してきます。

延べ床面積200㎡超が一つの基準

民泊への用途変更で重要なのが延べ床面積です。
延べ床面積が200㎡を超える場合の用途変更では、確認申請が必要となるケースがあります。
また、民泊から元の住居へ戻す場合であっても、規模や内容によっては確認申請が必要になることがあります。

このように、用途を変更する場合は用途変更が必要になる場合がありますので、用途変更を検討する場合は、
・確認申請が法的に必要か
・事前相談で足りるのか
・他法令の規制はないか

といった点を専門家に確認することが重要です。

助言を受けずに進めてしまうと、後から問題が発生する可能性もありますので注意しましょう。

新築時の確認申請の流れ

大家さんや管理会社が最も関係する機会が多いのは「新築(建て替え)」の場面です。

確認申請

まず、建築士が設計したものは法令上問題ないかどうか「確認申請」を行います。
そして、審査で問題がなければ「確認済証」が発行されます。

中間検査

建物の種類によっては、工事途中で「中間検査」を受ける必要があります。
構造部分など、完成後には見えなくなる部分を確認する重要な検査です。

完了検査

そして、無事に建物が完成したら行われるのが「完了検査」です。
これに合格すると「検査済証」が発行されます。

検査済証の重要性

検査済証は、融資を受ける際に非常に重要な書類です。
建物を第三者へ売却する場合、買主は金融機関から融資を受けるのが一般的です。その際、高い確率で検査済証の提出が求められます。

現在では、完了検査はほぼ必ず実施されますが、昔の建物では、確認済証はあるのに、完了検査を受けておらず、検査済証が存在しないというケースがあります。
この場合、売却や融資の際に大きな問題となる可能性があります。

完了検査後の「二期工事」

法律上認められなかったために設置できなかったものの、実際に生活するうえでは「あった方がよい」と感じられる設備もあります。

例えば、
・玄関扉(室外側)の上の庇(ひさし)
・最上階へ上がる階段部分の屋根
などです。

図面を見た段階や、実際に竣工した後の段階で、「なぜ庇や屋根を付けないのか」と疑問に思われることがあります。
しかし、そのほとんどは建築基準法上の制限により設置できなかったケースです。

そして、完了検査後に、いわゆる「二期工事」として庇や屋根を設置してしまうケースがありますが、本来は望ましい行為ではありません

二期工事の法的リスク

認められていなかった設備を後から設置した場合、
・実質的に違法建築とみなされる可能性
・売却時に購入を見送られる可能性
・行政から是正を求められる可能性

などのリスクがあります。

できれば、設計段階から相談しながら特例や計画変更など検討して、完了検査で適合するものにすることが理想ではあります。

さいごに

建築確認制度のポイントは次の通りです。

・建築には新築だけでなく増築・改築も含まれる
・用途変更でも確認申請が必要な場合がある
・検査済証は融資・売却時に極めて重要

建築確認は頻繁に経験するものではありませんが、建て替えや用途変更、売却時には必ず関係してくる制度です。
制度の基本を理解し、必要な場面で専門家へ相談することが、将来的なトラブル回避につながります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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